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百合とかGLとかガールズラブとか、いっぱいいっぱい書きたいですvv

 
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2008年11月02日
あなたといっしょ

「うりゃ、とりゃー!」

今日も私は日課の放課後自主トレーニングをしていた。
何にも縛られず、自分の好きなように体を動かせるので、
とても気持ちがよく、ついつい気合を入れてしまう。

けど、最近は特に気合が入ってるみたいで、
我ながら拳筋がいいように思える。
どうしてなのかは、もうわかってる。
私には、自分ががんばっているところを見てほしい人がいるから。

一通りのメニューをこなして私は一息入れた。
そして、耳を澄ますと、
たったったっと、音が聞こえてきた。
間違いない。
そこまで超人的な聴覚を持ってるわけではないけど、
数多くある足音のなかでも、
この足音がそれだとは、なぜかわかってしまう。
そしてこの音を聞くと、自然と胸がときめいてくる。
その音が次第に近づいてくると私は、
もう待っていることができず、
自ら足音の主のところまで駆け寄っていくのだった。



「今日はレモンのクッキー作ってきましたよ」
「ありがと、いつも悪いね」
そう言って私はクララがバスケットに入れて持ってきた、
平べったいレモンの形をしたクッキーを取り、
ぱくっと口に入れた。
さくっとした食感の後から出てくるレモンの甘みと酸味が、
トレーニングでいじめぬいた体を癒してくれる。
「うん、すっごくおいしいよ」
「ふふ、気に入っていただけてよかったです」

「クララもいっしょに食べよ?」
「え?でもこれ、ユリさんのために作ったものですし」
「いくら食いしん坊な私でも、こんなにいっぱい食べきれないからさ。
 それに、こないだのタルトみたいに私だけ食べてるのもアレだしさ。
 ね?」
「そうですか…そういうことでしたら」
そう言うとクララも自らが作ったクッキーをバスケットから取り出し、
食べ始めた。
私がそのままかじりつくのに対し、
割って少しずつ食べるところがクララらしいなと思った。



私はクッキーを食べながらクララを見ていた。
クララには気付かれないように。

ぱっちりとした大きな目、
長い髪を2つの三つ編みでお下げにした髪型、
細い体、細い腕、
細くてきれいな指、細くてきれいな足。
そして、とってもおしとやかで、
お菓子作りが好きで…。

クララは本当に女の子らしくて、
同じ女の私でもドキッとしてしまう。

クララのことを知るたびに、私は意識してしまう。
クララと私、同じ女なのに、全然違うということを。
クララは私の持ってないものを、たくさん持っているということを。
そして、私はそんなクララにあこがれているのだということを。



そんなことこんなこと、いろいろ考えをめぐらせて、
ようやく現実に帰ると、私は驚いた。
クララも私の方を見つめていたから。
それも、私はというと気付かれないようチラ見しかしていなかったというのに、
クララはというと、
穏やかな笑顔で嬉しそうにこちらを見つめていた。

「な、何かなー?」
ずっと見つめられてたこと、なのに自分はチラ見しかしていなかったこと、
二重の意味で意味で恥ずかしくなった私は、
何とかごまかそうとしてクララに聞いた。
「あ、ごめんなさい」
クララはまず謝ってきた。
謝るのは私の方だったかもしれないのに。
そしてクララは言葉を続けた。

「ユリさんと私、なんとなく似てるかもって思いましたので…」
「え?」

私は耳を疑った。
今のクララの言葉がとても信じられなかったから。
私はクララの顔を見てみた。
クララの顔は、本当に天使のようにおだやかで少しの陰りも感じられなかった。
だからわかった。
クララは心からそう思っているのだと。



それでも私はクララの言葉が信じられず、聞いてみることにした。
「私とクララ、どこが…似てると思うの?」
「え?あの…ご迷惑でしたか?」
私は動揺を振り切るように、無理やり押し出すような声で聞いてみたけど、
それにクララはびっくりしたようだった。
「あ、いやいや、違うって、違うって」
クララにいらぬ心配はさせまいと、必死に取り繕う私。
大事なことなので2度言いました。
「だってその…
 クララってとっても女の子らしいから。
 カワイイし、やさしいし、お菓子作れるし。
 私なんて…落ち着き無くて喧嘩っ早くて、
 勉強も苦手でガサツだから…その…」
ダメだ、言えば言うほどヘコんでいってしまう。
女としてどうなんだって思ってしまう。
「そ、そんなこと…って言うか、
 自分のことを悪く言っちゃダメです!」
「あ、はい!」
突然強い語調で私を諭すクララだったが、
素直に従うと、また穏やかな顔と口調に戻った。



「魔法学科の課題で、ホウキで空を飛ぶというものがあるの、知ってます?」
「うん、知ってるよ」
私も外で授業があってるときに、
魔法学科の生徒達がホウキに乗って飛んでいる姿を度々見たことがある。
生徒によっては杖やミサイルだったりもするようだけど。
乗り方も様々で、またがって乗る生徒がほとんどのようだけど、
しがみつくように乗ってる子もいれば、立ち乗りしてる子もいた気がする。
「実は私、あれがすごく苦手でして、
 なかなかできなかったんです」
「クララが?」
ホウキで飛行する魔術は、魔法を学ぶ者にとっては基本中の基本、
成績優秀なクララがそれを苦手としていたことは意外だった。
「はい、だから私、放課後もずっとずっと練習を重ねまして、
 ようやく乗れるようになったんです」
「そう、なんだ」
私はクララが練習している姿を想像した。
ホウキで飛行する練習って、何をどうやるのかはよくわからないけど、
クララが一生懸命努力している姿を想像すると、
そのとき私がそばにいなかったことが、ちょっとだけ悔しく思えた。
「だから、ユリさんが放課後に特訓しているところを見てると、
 そのころの私を見ているみたいで、
 応援したくなっちゃうんです。
 がんばれー、がんばれーって」
「クララ…」
クララが発した命令形の言葉が、何だかものすごく愛らしい。



「それに…」
「それに?」
「ユリさん、私とお話しするの、楽しいですか?」
「え…?」
さっきまで私の質問に答えていたはずのクララが、
急に質問し返してきたので少し戸惑ったが、すぐに持ち直すと、
「うん、とっても!」
と、笑顔で答えた。
その笑顔は決して作ったものではなく、自然に出てきたものだった。
「そっか…よかった。
 私もユリさんとお話しするの、すごく楽しいです」
 それに…」
クララは胸の前で軽く手を合わせ、
「私、ユリさんになら、
 私のこと、何でも話せそうな気がして、すごく安心できるんです」
少し顔を赤くしながらそう言った。



「クララ…」
嬉しかった。クララの言葉が。
私になら、何でも話してくれるということが。
そして何より、私と同じ気持ちでいてくれたことが。
だから、私もこう返した。
「私も、クララになら、何だって話せるよ。
 バカみたいなことだって、悩み事だって、
 恥ずかしいことだって、
 クララになら、みんなみんな…」
「ユリ…さん」



「いっしょだね…」
「そうですね…」



私の中で何かがこみ上げてきて、
胸が熱くなってきた。
それは、内に秘めておくにはあまりに大きすぎる、
今まで抱いたことに無い特別な感情だった。

内に秘めておくことができないのであれば、
もう、後は解き放つしかない。



「だから、言うね」
準備をしていたわけではない。
だってこの気持ちに気付いたのは、まさに今だったから。
でも、だからこそ飾り気の無い純粋な思いを伝えられる気がした。
今まで培ってきた、クララに対する思いを。
クララになら何だって言える。
だから、言うんだ。
今の自分の気持ちを。



「クララ…大好き」



「私も…ユリさんのこと……大好きです…」



クララの返事を確認すると、
私はクララを抱き寄せ、
自分の唇をクララの小さな唇に重ね合わせた。



はじめてのキス、クララとのキスは、
とってもやわらかくて、
あまずっぱい、恋の味がした…



「もう、帰らないと」
「…お願い。
 もう少しだけ、こうさせて?」
「…はい」
もうすっかり夜になっていたけど、
私とクララは満天の星空のもと、寄り添い合っていた。
まるで、星の瞬きが私たちを祝福しているようで、
とても嬉しかった。



温かいこの気持ち、温かいこの想いを大切に、
これからのアカデミーでの生活を送っていこう。



私の愛しい恋人、クララといっしょに…



(END)



  ↓後記&コメントへのレスでーす♪



どもども、チカです~♪
病み上がりです(汗)
ホント、生モノ食べるときは気をつけてくださいね~
ちなみにT・Oさんは生っぽいお茶を飲んで急性腸炎になって入院したとか。
(元ネタ『女子高生』2巻)
とにかく、お気をつけ下さい。

さてさて、ようやく書きあがりましたユリクラSS☆
もう、ホント長~くお待たせしてしまって申し訳ないです><
相変わらずトロいですが見捨てないでやってください…

それにしても、今回の話を書き始めたときは、
ここまで進展させるつもりじゃなかったんですけどw
ンモー(植田まさし調)、出会ってそれほど長い時間はたってないはずなのに、
すっかりラブラブになっちゃって~vvv
まあ、愛に時間は関係ないよね!
幸せになるんだよ2人とも(≧ω≦)

念のため言っておきますと、
このSSの世界観は、ユリちゃんが魔法学科に編入する前です。
だからホウキの乗り方とかはわからないというワケです。
いずれはデッキブラシでDSプレイヤーを苦しめることにはなりますがw



次のSSはアロエ×ライラ書きたいな~☆
でも、こーえりSSも止まってるから進めないと!
そういえば今月はシャロンちゃんや香田っちのお誕生日があるから、
忘れないようにしないと!!





では、コメントへのレスです~


 >ねむひ様

ご心配おかけして申し訳ありません~><
でももうすっかり治りましたので、大丈夫です☆
励ましのお言葉、ありがとうございますvv



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Author:チカ
女の子と女の子が女の子どうしで女の子し合う話が大好きですvv
同級生百合や姉妹百合が私の嗜好。
けど、上級生×下級生もやっぱ好きvv

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