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百合とかGLとかガールズラブとか、いっぱいいっぱい書きたいですvv

 
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2008年08月25日
アタタカナアナタ

「えいっ、てやっ、たー!」
放課後の自主トレは私の日課。
じっとしているのが苦手な私にとって、
めいっぱい体を動かせることはすごく楽しいことだ。

けど、最近は特に気合が入ってるなって、
自分でもよくわかる。
だって、あの日以来、
私はこの時間がまた違った意味で、
楽しみになったから。



「ユリさーん」
私を呼ぶ声が聞こえてきて、
私は動きを止めた。

彼女はバスケットを両手で持って駆け寄ってくる。
お似合いのお下げ髪を揺らしながら。
そんな彼女が少しずつ近づいてくるにつれて、
私はなんだかドキドキしてくる。
嬉しい、だけどそれ以上の温かい気持ちになってくる。
私は友達はたくさんいるけど、
こんな気持ちにさせるのは、
彼女だけ・・・。
クララだけ・・・。



「クララ、今日も来てくれたんだね」
私は去来する気持ちを心のうちにしまい、
いつもの私を見せた。
「はい、今日もお菓子作ってきたんですよ。
 どうですか?」
「うん!今日もさんざん動いたから、
 もうお腹ペコペコ~」
「じゃあ、あの木の下に座りましょうか」
「そだねー」
私たちは近くにある大きな木の下に腰掛けた。



クララが持ってきたバスケットに入っていたのは、
クララお手製の林檎のタルト。
「いっただっきまーす」
「ふふ、どうぞ召し上がれ」
私はクララの作ってくれたタルトに手をやった。
ほのかに温かいのは焼きたての証。
ぱくり。
そこそこの大きさのタルトだったが、
私は空腹だったこともあって、一口で食べてしまった。
「うーん、おいしい~」
「よかったー、どんどん食べて下さいね」
クララは満面の笑みを私に見せてくれた。
まるで天使のように、やさしい笑みを。

クララのこのような笑みを間近で見られる私は、
世界一の幸せものだと思う。
まるで、私の中に潜むけがれや煩悩が、
全て浄化されていくかのよう(そんな私は想像できないけど)。



私はまた一つタルトを手に取った。
やっぱり温かい。
でも、温かいのは、
きっと焼きたてだからというだけではない。


  きっと…クララの温もりが、このタルトには詰まっているから。


そう思うと私は、
さっきは一口で食べてしまったけど、
何だかそれがもったいない気がして、
ゆっくりと少しずつ食べるようになっていた。


  少しでも長く、この温もりを味わっていたかったから。

  決して冷めることのない、この温もりを。


ゆっくり食べたはずのタルトも、
いつの間にかなくなっていた。
いや、全部私が食べたのは確かなんだけれども、
もっともっと食べていたかった。
元々食欲旺盛な私ではあるけれど、
今回はそれが原因でないことくらいは、
オツムの軽い私でもわかることだった。

「ふふふ、おいしくお召し上がりいただけたようで、
 よかったです」
クララの嬉しそうな顔を見て、私も幸せな気分になる。
「ごちそうさまでしたー!」
と、手首を直角に曲げて手を合わせてはっきりと言った。
クララへの感謝の気持ちを込めて。



食べ終わった後、
私たちはしばらく何も言わず、
木の下に座っていた。
私は手を地に付いて足を広げて(スパッツはいてるから問題ナシ!)、
クララは足を閉じてスカートの上に手を置いて。
「クララ…」
「なんですか?」
私は空を見上げながらクララの名前を呼んだ。
そして、それに彼女も答えた。
「これからも、来てくれる?」
「え…?」
「あ!いつも来てもらうのも悪いしさ、
 何だったら私のほうからクララのとこ行ってもいいんだけど!」
なぜか動揺してしまっている私。
何か変なこと言ったかな?
変なふうに思われたりしてないかな?
そういう不安がよぎっていたのかもしれない。
だけど、何とか心を落ち着けようとした。
後から思えば、そんな不安定な状況だったからかもしれない。
私の本心が言葉に出たのは。

「私…クララのこと…もっと、知りたいから」

だって、クララの存在は、
こんなにも私の心に温もりを与えてくれるから。

「ユリさん…」
少しの静寂の後、クララは言葉を返してきた。

「私も、ユリさんのこと、もっと知りたいです」

それは、聖母のようにやさしい微笑で。



「クララ…」
「ユリさん…」

自然と私たちの手は触れ合い、
そして重なり合っていた。

「クララの手…温かいんだね……」
「ユリさんだって…」
「…!」

私はクララの言葉に少し驚いたけど、
驚きはすぐ嬉しさに変わり、
私の心を温めてくれた。

夕焼けは夜空へと変わりかけ、
気温は少しずつ下がりかけていた。
しかし、私たち2人はしばらくお互いの温もりに浸っているのであった。



(END)



 ↓ 後記ですじょ



どもども~、チカです~
タルトとトルテ、同じものなのか違うものなのか、
自問自答する日が続いている今日この頃です

さて今回は、ユリ×クララSS第2話でっす
前回に引き続き、ユリちゃん視点で
今回のユリクラSSは、かなり難産でした~
すでにラブラブなルキシャロと比べると、
発展途上なユリクラは心理描写とかが難しくてね~
まあ、そのあたりをいろいろ考えるのも楽しいのですが

ユリちゃんとクララちゃん、
お互いにまだまだわからないことが多いですけど、
これから少しずつ理解を深めていって、
ゆくゆくはステキな恋人同士になってくれたらいいなーって思います

もし気に入っていただけましたら、
拍手orコメ下さると嬉しいです
コメ下さった方のところには、私からもお伺いさせていただきますので~
どーぞよろしくです~

そんじゃまたー


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けど、上級生×下級生もやっぱ好きvv

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