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百合とかGLとかガールズラブとか、いっぱいいっぱい書きたいですvv

 
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2008年06月15日
アイツに会いたくて


   アイツがそばにいると思うだけで…

   私の心はこんなにも満たされる…



その日、絵里子は朝から学校を休んでいた。
昨夕に引き起こした熱が冷めなかったから。

絵里子は苦しんでいた。
それは熱による苦しみもあったが、
それ以上に学校に行けないこと、
もっと言えば、会いたい友人、
一番会いたい友人に会えないことに苦しんでいた。
寂しかったし、苦しかった。

「…こんなに学校に行きたくてたまらなかったこと、あったっけ…」

絵里子はちらりと横を見る。
ベッドのそばにある携帯電話。

「これをかければ、香田は出てくれるのかな?香田と話せるのかな?」

すぐにかけたかった。
すぐに香田と話したかった。
絵里子はケータイに手を伸ばそうとした。

けど、わずかな理性が、それを止めた。
「ダメ…今、授業中だし、メイワクになっちゃう」
絵里子はケータイに伸ばしかけた腕を、布団の中に戻した。

絵里子は天井を眺め、考える。
「そういえば、自治委員の仕事、香田1人でやってるんだよね。
 大丈夫かな。
 私がいなくて大変な思いしてないかな」
病床でも香田を気づかう絵里子だったが、
自分自身も今は苦しい思いをしている。
香田のことをいろいろ考えているうちに、
いつしか深い眠りについていた。



絵里子が再び目を覚ましたとき、すでに夕方になっていた。
(もう、学校終わったよね。香田、来てくれるといいなー)
そう思った瞬間、階下より母親の声が聞こえてきた。

「絵里子ー、お友達がお見舞いに来てるわよー」
(え!?)
もしかして、香田が来てくれたの?
絵里子は嬉しくなり、胸がドキドキしていた。
そして、絵里子の部屋の扉が開く。
「こ…」

「よー絵里子ー、熱は大丈夫なのか」
「絵里ちゃん、大丈夫ー?」
そこに現れたのは香田ではなく、友人の由真と綾乃だった。
「あ…うん、今は大丈夫、だよ」
絵里子は何とか平静を装った。
今一番来てほしい人ではなかったとはいえ、
その好意を無にするわけにはいかなかったから。

由真たちも大事な友達、だから来てくれたのは嬉しかった。
自分の病状のこと、今日学校であったことなど話は弾んでいたのだが、
どことなく物足りない、満たされないものを絵里子は感じていた。
由真たちが来てくれたことだって、嬉しいはずなのに。



「そんじゃー、ゆっくり休めよー。
 明日は学校で会おうなー」
由真たちが帰るとき、絵里子は聞いてみた。
「あの…香田は?」
そこにいない香田のことがとても気になり、由真に聞いた。
「ああ、アイツ、放課後急に自治委員の仕事が入ってさー、
 今も残ってるみたいだぜ」
「…そう…なんだ……」
非常に残念に思う絵里子。
「なーに、香田は香田でちゃんとやってるって。
 だから絵里子は気にせず休んでなって」
「…うん」
絵里子は返事をしたが、
由真が笑顔で自分を気遣ってくれる嬉しさ以上に、
香田がいない寂しさが強くて、
由真に申し訳ないと思うのでだった。

由真たちが帰り、絵里子は再び一人になった。



   急な仕事があったっていうけど、
   香田、大丈夫かな?
   私がいなくて、ムリしてないのかな?



外はもうだいぶ暗くなってきていた。
(もう、香田、来ないよね…)
もしかしたら仕事の後にでも来てくれるのではと、
淡い期待を抱いていた絵里子だったが、
時間が経つにつれ、次第に諦めの気持ちも出てきていた。
(もう、寝よう。
 しっかり寝て明日は体調バンゼンにしよう。
 そうすれば、明日香田に会えるじゃないの)
絵里子はそう自分に言い聞かせ、
ふとんを顔までかぶせ、眠ることにした。
そして、もうこれ以上何も考えないようにしようと思うのであった。


   
夜の9時を回ったころ、自分の部屋の扉が開き、
その音に絵里子はふと目が覚めた。
消えてたはずの部屋の電気が点いた。

「うぎゃ、まぶしい!」
急に光が差し込んできて思わず変な声を出す絵里子。
ようやく目が光に慣れ、視界が開けてくると、
そこには人がいた。
絵里子を心配そうに見つめる少女が。

(…え、これは、夢?まぼろし?)

夢でもよかった。まぼろしでもよかった。
そばにいてほしい人がそこにいる、
ただそう思うだけでも絵里子は幸せな気分になれるのだから。

「絵里子、ごめん、起こしちゃったね。大丈夫?」

しかし、そこにいるのは、
正真正銘、香田あかり本人であった。

「香田…香田なんだね…
 香田なんだね!」
絵里子は大変嬉しくて、何度もそれが香田本人であることを確認した。
「由真から連絡あってさ、
 絵里子があたしに来てほしかったみたいだって言われたからさ」
(由真…わざわざ連絡してくれたんだ)
絵里子は由真に心から感謝した。
「遅くなってゴメンね」
「ううん、いいの。
 来てくれただけで、私、もう…」

嬉しすぎて、言葉に出来ない。
嬉しすぎて、涙が出そう。
今の絵里子はまさにそのような感じになっていたのであった。



(END)


みなさん、おはこんにちばんはー

『女子高生』香田×絵里子SS馴れ初め編の3話目でございます~
どうにもスローペースですみません~
当初の構想とだいぶ違ってきちゃいまして、
展開の練り直しに時間がかかっておりますので~

当初は3~4話程度で完結させるつもりでしたが、
もうちょっと長くなりそうです。
それでも読んでいただければ幸いです
感想とかいただけるともっと嬉しいです

にしても、このブログ、運営を始めて3ヶ月になろうとしてるのに、
まだ3作しかSS無いですねー
今後は短めの馴れ初め編とは別のSSもちょっと加えながら、
SS製作を進めて行こうと思います

由真×桃香にしようかなー?
それともマジアカのSSにしようかなー?


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Author:チカ
女の子と女の子が女の子どうしで女の子し合う話が大好きですvv
同級生百合や姉妹百合が私の嗜好。
けど、上級生×下級生もやっぱ好きvv

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