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百合とかGLとかガールズラブとか、いっぱいいっぱい書きたいですvv

 
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2008年05月27日
甘酸っぱい想い


  私は、なんでこんなにアイツのことを求めてるの…?



「でさー…」
「いやいや、それ有り得ないからー」
「え、コレって普通じゃないの!?」
「バッカじゃねーのー」
「あはははは」

学校の休み時間、高橋絵里子はクラスメイトたちと談笑していた。
日常のこと、流行りのこと、放課後どこに行こうか。
そして誰かが面白おかしいことを言えばみんなで笑う。
それはいつもと変わらない日常。

ただ、この日絵里子にとってはいつもと違ってたことがある。
それはクラスメートで自分と同じ自治委員の香田あかりの存在。
彼女もまたいつもの談笑メンバーの一人だから、
今この空間にいることはちっとも不思議ではない。
ただ、この日の絵里子は、その香田のことばかりがとても気になっていた。



 朝、私は香田に会いたいために駆け足で登校した。
 昨日の夜から会いたかったから。
 顔を見たかったから。
 だから、朝、香田に会って「おはよう」って言われたとき、
 すごく嬉しくて、私も「おはよっ」って力いっぱい返した。

 それから、私はずっと香田の姿を追っている。

 授業を聞いてても、気がつけば香田の方ばかり見ていた。
 授業になんて、とても集中できなかった。

 誰か別の友達と話してても、
 香田が視界に入ると、つい目を追ってしまう。
 香田のほうを追ってしまう。



   香田は今何をしているんだろう

   どんな顔をしているのんだろう

   誰とどんな話をしているんだろう



 そして私は昨夕のことを思い出す。
 香田のことばかり考えていたこと、
 苦しくなったとき、香田に助けを求めたこと。



   私はなぜ香田のことがこんなにも気になるんだろう。

   私は香田に…何を求めているんだろう…。



そんな絵里子の気持ちも知らず、
香田はパック入りジュースを片手に
仲間たちと語り合っては笑っている。
思い切り休み時間を満喫している。
(人の気も知らずに…)
少し苛立ちを覚える絵里子だったが、
それでも香田のことが気になり、見つめていた。
すると…

「ん?どうしたの絵里子?」
突然香田が話しかけてきた。
「え!べ、別になんでもないけど!?」
絵里子は突然の問いかけにびっくりして、
必死にごまかそうとした。
「あら、そう?」
香田はそれ以上追及しなかったから、少しほっとする絵里子だった。

(もう…言えるわけないじゃないの、
 『香田のことが…気になって……』だなんて…)

絵里子は一人ばつが悪い思いをしていた。
恥ずかしくて顔が熱くなるのを感じていた。



「これ、飲む?」
「ふぇ?」
香田からの突然の勧めに、間の抜けた返事をする絵里子。
香田が差し出したのは、先ほどまで飲んでたパック入りみかんジュース。
「えぇ!べ、別にいいよ!!」
「そう?さっきずっとこっち見てたからさー」
「うぅ、私そんな物欲しそうなカンジで見てた?」
「見てた!」
きっぱり肯定する香田が何とも憎らしかった。
「そんなんじゃないってば、もう!」
絵里子は思わず語気を荒げたが、
「じゃあなんであたしばっか見てたのかなー?」
にまにまと問い詰める香田。
絵里子は縮こまってしまった。
「うー」
縮こまりながらも絵里子は香田の意地悪に対して少し怒ったような顔を見せていた。
「まあそんな怖い顔しなさんなって。
 ほらほら、これ飲んで落ち着いてよー。
 マジでおいしいからさ」
香田はそう言って絵里子にジュースを手渡した。

(まったくもぅ、香田ったら!
 …でもまあ、いっか、これ飲めば香田もそれ以上追及してこないだろうし)
絵里子は口にストローをくわえ、ジュースを飲む

…あ、おいしい
さすが香田オススメのジュース、
酸味が強いながらも、さわやかな果汁の甘みと調和し、
飲んでてすごくいい気持ちになってくる。
先ほど動揺していた絵里子も、落ち着きを取り戻しつつあった。
冷静さを取り戻しつつあった。



   そういえば、これって、
   香田との間接…キスだよね………
   さっきまで香田が口にしていたものを、
   私が今、口にしてるんだから………



ちょっと嬉しい気持ちになる絵里子、しかし、



   …って、やだ、何考えてるのよ、私!
   別に女の子同士で回し飲みしてるだけなのに、
   なんでそれがそういう考えになっちゃうのよ!
   ありえない…ゼッッッタイありえないから!!



バカみたいな思考はさっさと消し去ってしまおうと思い、吸う力を上げる絵里子。
あっという間にジュースを飲み干してしまった。



「ねー、美味いっしょ?」
「え?…あぁ、うんうん!」
かなりわざとらしい反応だなと自分でも思った。
けど、香田は大袈裟さに気付く気配は無い。
「それ、このごろ新発売されたヤツでね、
 飲んでみたらすっごく美味かったからさー、
 最近あたしの中でブームなワケよー」」
「そう、なんだ…」
香田は楽しげに話しており、絵里子もそれに応えようとしたが、
絵里子は香田の口元が気になって仕方なかった。
そして、さっき考えてたことを思い出して、恥ずかしくなった。



放課後、家に帰り、昨日と同じく早速ベッドに転がる絵里子。
絵里子は天井を見上げ、今日のことを思い出していた。
自治委員としての活動、
ずっと香田ばかりを見ていたこと、
ずっと香田のことばかり考えてたこと、
(………香田のことばっかりじゃん)



そして、香田からジュースを分けてもらったときのこと。
あの時考えてたことがどうしても忘れられなかった。
香田との間接キス、香田の唇…。
絵里子は右手中指を自分の唇にあてて考える。



   香田にもいつか、彼氏ができるのかな?
   そして、私の知らないところでその人と
   出かけたり遊んだりするのかな?
   そして、その人とキスしちゃったり………



そう考えた瞬間、



   そんなの…イヤ……イヤだよ………!



絵里子の体の中に火がついた。  


 
   香田が誰か大事な人を作って、
   私の知らないところで私の知らないことをするなんて…
   デートだって、キスだって…そして………
   そんなの………イヤ!!



絵里子はだんだんと苦しくなっていった。
昨日と同じ苦しみ、しかしその苦痛は昨日のそれを越えるものだった。

熱い…!苦しい…!

絵里子の顔は真っ赤になり、呼吸が非常に乱れていた。



トントントン、ガチャ
「ねーちゃん、また寝てるのか?」
弟の大地はノックし、絵里子の部屋の入る。
そして、苦しむ絵里子を見て仰天した。
「ねーちゃん!?どうしたんだよ!
 …うわっ、すごい熱じゃないか!?」

体温計で計ったところ、絵里子の体温は39度5分。
38度7分でも頭の回転が鈍る以外はわりと平然と生活できる絵里子でも、
この高熱には敵わなかった。

絵里子は母親によってパジャマに着替えさせられ、
ベッドに寝かされた。
「ゆっくり休んだほうがいいわ。
 明日は学校も休んだほうがいいかもしれないわね。
 無理せず今日はもうおやすみなさい」
母はそう言うと部屋の電気を消して出て行った。



一人残された絵里子は、苦しみのなか、ある人の名前を呼んでいた。
今、一番そばにいてほしい人の名前を。



「香田………」



(END)


大変お待たせしました!
こーえり小説第2弾です
前回の続編です

いやー、なんつーか、すっごく難しかったです!
書いても書いてもいろんなシチュが思い浮かんで、
あーしようこーしようって考えてたら、
かなり時間がかかっちゃいました

時間を多くかけただけの作品になってるか、ちょっぴり心配ですが、
自分なりにがんばって書き上げたので、
思い入れの強い作品となりました
まだなれ初め編の途中ですけどね~

絵里ちゃん、今回大変なことになっちゃってますが、
ちゃーんとハッピーエンドを目指しておりますのでご心配なく!(←ぇ)

ではまた~
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Author:チカ
女の子と女の子が女の子どうしで女の子し合う話が大好きですvv
同級生百合や姉妹百合が私の嗜好。
けど、上級生×下級生もやっぱ好きvv

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