tangerine

百合とかGLとかガールズラブとか、いっぱいいっぱい書きたいですvv

 
--年--月--日
スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


  なんでアイツのことが…

  こんなにも気になるんだろう…



それは、季節が夏から秋に変わってしばらくたち、
そろそろ肌寒さをも感じられるようになった頃の話。

私立山咲女子学園富士高等学校2年生は先週に修学旅行が終わり、
生徒たちは校外で得た貴重な経験に対する興奮を残しながらも、
少しずつ日常を取り戻しつつあった。

修学旅行で各クラスを代表する生徒のことを旅行委員というが、
松組に所属する高橋絵里子もその一人であった。

今、校舎の会議室で修学旅行の結果・反省を取りまとめる
最後の旅行委員会が行なわれているが、
それももう終わろうとしている。
そして、委員会の進行役の「今までお疲れ様でした」の声があがり、
その年の旅行委員会は解散した。

「あーあ、とうとう終わっちゃったんだなー」
背伸びしながらそう漏らす絵里子。
これで絵里子は旅行委員としての役目を全うしたことになる。

「絵里子、ごくろうさん」
「おつかれ、絵里ちゃん」
絵里子はクラスメートたちの信望が厚く、クラスの人気者。
クラスに戻ると、クラスメートみんなが絵里子を労ってくれていた。
「ありがとう、みんなのおかげだよ」
絵里子は嬉しくなり、そう返した。

そんな中、
「絵ー里ー子っ!」
「うわっ」
後ろから抱き付いてきたのは香田あかり、
彼女も絵里子と同じく旅行委員であった。
「絵里子、ホントにおつかれちゃん」
「クスッ、香田もね」
大仕事をやり遂げた達成感、
クラスのみんなからの労いの言葉に加え、
香田に後ろから抱かれる感触がとても心地よくて、
絵里子は至福に浸っていた。



しかし、そんな幸せも長くは続かなかった…。



「おりゃー!」
「むぎゃ~!」
突然香田はそのまま絵里子にさば折りを仕掛けたのである。
絵里子は突然の苦しみに、まるで怪獣の鳴き声のような声をあげてしまった。
体がミシミシ言ってる気がするのは多分気のせいではない。
「うぎゅ~、ロープロープ~」
絵里子はかろうじて動く右腕であるはずのないロープを必死に探していた。
〈その後、香田はクラスメートたちからリンチを受けたということを、
 特に必要な情報ではないかもしれないが、一応記しておく〉



「まったく、香田ってば!」
空気を読まない香田のいたずらに少し怒りながら、
絵里子は自宅に戻った。

そしてすぐさま自分の部屋に入ると、制服のままベッドに横たわった。
「うーん、ふかふか、気持ちいい~」
絵里子は先ほどの学校でのことを思い出していた。
「旅行委員、大変だったけど、やってよかったなー。
 みんなにあんなに感謝してもらえて、すごく嬉しい。
 香田もなんだかんだでがんばってくれてたし、すっごく楽しかった。」
思い出してみると、自然に笑みがこぼれる絵里子。
しかし、


”香田、か…”


絵里子は少し落ち着いたような顔になり、
同じ旅行委員として苦難をともにした香田のことを考えていた。



  最初香田に抱きつかれたときは、
  すごく気持ちよかったっていうか、
  何だか、すごくほっとした気分になっちゃったなー。

  …そういえば香田とは、
  今回の旅行委員のほかにも、
  文化祭の運営委員もやったんだっけ。
  あの時もすごく忙しかったけど、
  なんだかんだでけっこう楽しかった気がする。
  バラバラだったクラスが一つにまとまったんだし。
  そして、今回の旅行委員も…



絵里子は目を閉じて、さらに考える。



  何だか、香田とならどんなことでも出来そうな気がする。
  どんなことでも楽しくやれそうな気がする。

  これからも香田といっしょにいろんなことができるのかな?
  うん、きっとできるはず。
  だって、香田は言ってくれたんだもん。



  ―10年後もいっしょ―



  だから、香田とは今後もいろんなことを経験して、
  どんな難しいことでも乗り越えていって、
  お互いに喜び合って…



自然に自分の胸に左手をあてる絵里子。



ドキンドキン、ドキンドキン



(あ、あれ?)

気がつくと、絵里子の胸は溶けそうなほどに熱くなっていた。
そして、胸の鼓動が次第に大きく、そして速くなっていった。

(な…何なの、これ…)

今まで味わったことの無い感覚に、絵里子は戸惑いを隠せない。
鼓動は次第に強く、そして速くなっていく。

(まるで、心臓が張り裂けそう…)

絵里子は両手で必死に胸をおさえていた。
その両手、特に胸に近い方の左手には、
大きなバクンバクンという鼓動が伝わっていた。

(お願い、落ち着いて!落ち着いてよ!
 じゃないと…私、このまま死んじゃいそう)

何かから身を守るかのように膝を上げ、体を丸める絵里子。
絵里子の目には涙が溜まっていた。
今まで味わったことの無い感触に、絵里子は苦しみ、恐怖、不安を抱いていた。



  助けて…香田…!

  すぐ来て…香田……!

  香田…香田………!



チャーチャーチャーチャチャーララーラー♪



「ハッ!」
突然流れた「キラメク」のメロディーに、絵里子は我に帰った。

まだ心臓はドキドキ言ってるが、先ほどのバクンバクンに比べれば、
かなり落ち着いたほうである。
「ハァ、ハァ…」
まだ息切れはしていたが、先ほどに比べれば、
呼吸も楽になっていた。

落ち着きを取り戻した絵里子は音源に手をやった。
「キラメク」は、絵里子の携帯電話にメールが来たことを伝えていた。
絵里子は先ほどの事態に疲れた表情をしながらも、
その内容を確認した。


 ”やほーい、絵里子はもうおうち帰ったのかにゃ?
  今まで委員たいへんだったね~。
  ホントにオツカレーショーン(^0^)
  今日は久々に早く帰れたからもう寝ちゃうNe☆
  グンナーイ-_-)/~~
  by いつも心に太陽を! あかりん”


「…香田ったら」
思わずクスッと笑う絵里子。

絵里子は香田からのメールに”香田もおつかれ、おやすみ”とだけ打って返信した。
香田のことだから、
長々と時間かけて文章を打ったところで、返信を待たずしてガン寝するであろうことを、
絵里子は知っていたから。
せめて香田が起きているうちに返したいと思っていた。

その後香田からメールが来ることは無かったが、
自分のメールを見て床に就いたんだろうなと思うと、
何だか嬉しい気持ちになる絵里子だった。。
先ほどのような苦しみ・恐怖・不安はもう無い。



  何であんなに苦しかったんだろう?
  何であの時香田に助けを求めたんだろう?
  そして、何で香田からのメールを見たとたん
  苦しさが無くなったんだろう?



絵里子は枕を抱きながら考えていた。



  …何だか今、すごく香田に会いたいな。
  別に話題とかあるわけじゃないけど、
  今ここに香田がいれば…



  早く…明日に、ならないかな?



  明日になれば、また香田に会えるから…



目を閉じてそのようなことを考えてしまう絵里子だったが、
疲れていたせいか、そのまま彼女は眠ってしまうのであった。



  …この気持ち、いったい何なんだろう?



(END)



↓ 後記なのです


 

はい、皆さん、お待たせしました
当ブログでの女子高生百合SSの記念すべき1作目です

読んでいただければ多分わかるかと思いますが、
時期としましては修学旅行後です
原作第1部が終わった直後のお話のつもりです。

ちょっと長かったかなー
最後まで読んでくださった方、ありがとうございます

作中の「キラメク」はアニメ版女子高生のOP曲で、
原作で香田も中途半端なヘタさで歌ってます(笑)
カッコイイおすすめソングです

この話では香田が絵里子にメール送ってるけど、
原作ではそのようなシーンは無いんですよね。
原作の香田がどんなカンジの文体でメールを打つのか、
この話のようには打たないんじゃないかって、
ちょびっと不安です
原作のイメージを壊したくないので。

ちなみにこの馴れ初め編(仮)はしばらく続きますので、
続きもまた読んでいただければ幸いです

ではでは~


スポンサーサイト











管理者宛の投稿

FC2カウンター

プロフィール

チカ

Author:チカ
女の子と女の子が女の子どうしで女の子し合う話が大好きですvv
同級生百合や姉妹百合が私の嗜好。
けど、上級生×下級生もやっぱ好きvv

カレンダー

07 | 2017/08 | 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -

最近の記事
カテゴリー
最近のコメント
月別アーカイブ
リンク
ブログ内検索

RSSフィード
ブロとも申請フォーム
QRコード

QRコード

 
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。