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百合とかGLとかガールズラブとか、いっぱいいっぱい書きたいですvv

 
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2008年07月07日
星に願いを

それは7月に入ってしばらく経ったある日の夕方のこと。
桃香は押入れの中を探していた。
これから夏本番に差し掛かるにあたって、
暑さ対策に必要なものを探すために。
これは、そのなかでとある段ボール箱を見つけたときの話。



「何かしら、この箱?」
見慣れない箱だった。
段ボールに印刷されている内容・くたびれ具合を見ると、
少し昔の箱のようである。
桃香はその箱の中身に興味を抱いた。
「何が、入ってるのかな?
 開けてもいいのかな?」
興味のある一方で、開けていいものなのか少し不安もあったが、
別に老化を促す煙が出るわけでも、
この世のあらゆる災いが出てくるわけでもない。
期待はずれのものならば、また閉じればいいだけの話。
「開けちゃえ」
と言って、桃香はその箱を開いた。



「へぇー」
中身を見て、桃香は思わず声を出す。
中には、昔桃香が使っていたおもちゃ、教材などが入っていた。

興味が深まり、より中身を探る桃香。
すると、あるものに目が止まった。
「これ、昔作った七夕飾り…」
桃香が幼いころ―おそらく幼稚園に通ってた頃―に作った七夕飾りがたくさん入っていた。
色とりどりの星飾り、網飾り、
そして、そのころに書いた短冊も。

「どんなこと、書いてたのかな…?」
もう覚えてもいないのに、妙に懐かしい感情を覚えた桃香は、
昔の自分を見てみたくなり、その短冊を見てみた。
幼稚園に通ってたころに作ったもの。
字はかなり稚拙で読みづらかったが、
それでも読めないことはなかった。


  ………!


むしろ、すんなり読むことができたと言ってよかった。
頭の中では忘れていても、
そのころの記憶が自分の中のどこかで残っていて、
短冊を見た瞬間、それが呼び起こされたからようであったから。
そして何よりも、
それが現在の自分の気持ちに繋がる言葉だったから。



「桃香、どうしたんだ?
 やけに嬉しそうだな?」
やけに上機嫌に居間に戻った桃香を不思議そうに見ながら、
由真は聞いた。
それに対し、桃香は
「ふふ、なんでもないよ」
とだけ返した。
何でもないってことはないだろ、と言いかけた由真だったが、
せっかく機嫌がいいところに水を差すのも悪いと思い、
それ以上の追及はしなかった。



桃香は自分の部屋に入り、
一人その短冊を眺めていた。
そして浸っていた。

―今も昔も変わらぬ、大切な大切なその想いに。



桃香は短冊をお気に入りの小箱にしまうと、
部屋からベランダに出て、空を見ていた。
日は沈み、夕焼けに代わって現れたのは、
満天の星空。
あのころと全く変わってない星空。
大好きな、あの人と見上げた星空。



「桃香?何してるんだ?空ばっか見て」
ベランダに出た桃香のことが気になり、声をかける由真。
「あ、お姉ちゃん。
 星が綺麗だったから、つい」
「どれどれ…
 …ホントだ。すげーな」
桃香に示された星空を見上げ、
由真も釘付けになっていた。
「そういや今日、七夕だったよな
 やっぱ七夕って夜空が綺麗になるモンなのかな?」
「…かもね」
少しくすっと笑ってそう返事をすると、
桃香は由真に寄り添った。
そして由真もそれをやさしく受け入れた。
星空の下、2人だけの静かな時間が流れていく…。



あれからかなりの月日が経ったけど、
何も変わらない。
お姉ちゃんがそばにいることも、私の気持ちも。
この想い、あの頃からの想い、大切にしたい。
きっと、ずっと、これからも…。



   ずっとおねえちゃんとなかよしでいられますように

                           すずきももか



(END)



   ↓後記なのだ

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Author:チカ
女の子と女の子が女の子どうしで女の子し合う話が大好きですvv
同級生百合や姉妹百合が私の嗜好。
けど、上級生×下級生もやっぱ好きvv

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