tangerine

百合とかGLとかガールズラブとか、いっぱいいっぱい書きたいですvv

 
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2008年08月17日
少しでも長く…


  時間は限られている。

  だから、限られた時間をいっしょにいたい。



そこはマジックアカデミーの一つの教室。
たった今授業が終わり、休み時間に入ったところ。
そこには数十人いる生徒の中に、
一人の教室を出ようとする少女と、
彼女を呼び止めるもう一人の少女がいた。
「シャロン、どこ行くの?」
「あ、ルキアさん。
 ちょっと入用のものがありまして、
 購買部に行くところですわ」
「ふーん、
 じゃあ私も付き合うね」
「ルキアさんも何か買われるのですか?」
「ううん、別にー」
即座に否定するルキア。
「それじゃ悪いですわ。
 せっかくの休み時間なんですから、
 貴重なお時間をいただくのは…」
「はいはいストーップ」
皆まで言うなと言わんばかりに、
ルキアはシャロンの発言を止めた。

「いいのよ、私も特段なにもすること無いんだし。
 だったらさ、シャロンに付き添って、
 少しでもシャロンのそばにいれたらなー、なんてネ」
「ルキアさん…」
満面の笑みを浮かべて話すルキアに、
シャロンは少し押され気味になった。
「ね?」
そして、顔を近づけてくるルキアに、
少し照れくささを感じるシャロン。
「そういうこと、でしたら…」
「わーい、ありがとー。
 シャロン大好きー」
「あぁ、ちょっと、
 人前ではやめてくださいな」
シャロンは人目もはばからず自分に抱きつこうとしてきたルキアを
制止しようとした。
「あはは、ごめんねー」
言葉では謝るも、悪びれる様子は無いルキアだった。
(人前では、ね~)



「いらっしゃいませ」
「こんにちは」
「こんちはー♪」
「あら、シャロンさんにルキアさん、こんにちは」
購買部で店番をしていたのは、
商業科所属の生徒、リエルだった。
「買いたいものがあるのですが、
 在庫はありまして?」
「確認しますね、少々お待ちください」
すぐに在庫の確認をするリエル。
慣れているといった感じで、後ろの棚の方に目を移すと、
数多の在庫品の中からすぐにそれを見つけた。
「はい、これですね。200マジカでございます」
「ありがとう」

リエルはシャロンへの対応が終わると、
ルキアのほうを向いてきた。
「ルキアさんも何かお求めですか?」
「いや、私はシャロンの付き添いでーす」
「あら、そうなんですね」
「ごめんね」
「いえいえ、いいんですよ」
リエルは穏やかな笑顔でそう返した。



「お二人は、本当に仲がよろしいですね」
リエルは2人を微笑ましく見て、言った。
「でしょー?でしょー?
 だって私とシャロン、お付き合いしてるからねー♪」
「ル、ルキアさん!!」
シャロンは恥ずかしそうに赤面しながらルキアの言葉を止めようとした。
「あら、本当のことじゃないの。
 昨日だって下校中にチューしたり…ふが…」
「~~~」
恥ずかしさのあまり、言葉を出すことすらままならないシャロン、
ルキアの口を塞ぐことで精一杯だった。

「ウフフ、なんだかうらやましいです」
2人のやり取りを見ていたリエルが口を開いた。
「あ、その…ごめんなさい…」
その言葉にシャロンは我に帰り、
勝手に盛り上がっていたことを謝った。
「いえいえ、お気になさらないで下さい」
リエルのニコニコとした顔を見ると、
本当に2人のやりとりを楽しんでいるようだった。



「実は、私も仲良くしてた女の子がいたんですよ」
「え?」
リエルの発言に注目する2人。
リエルは先ほどと変わらぬ口調で話していたが、
2人は彼女の発言でとても気になるところがあった。
それは「いた」と過去形で言ったところ。
「とは言っても、仲のいい友達ってところで、
 お2人みたいに恋人同士ってところまではいかなかったんですけど」
「恋人…同士…」
その言葉に少し照れを感じるシャロン。
一方でルキアはそのあたりは気にせず、
完全にリエルの話に聞き入っていた。
「誰にでも明るく接する、優しくていい子でした」
少し上に視線を上げて話すリエル。
昔を思い出しているのだろうか。
「リエル、『いた』とか『でした』って言うと…」
ルキアは先ほどから疑問を抱いてた部分について、聞いた。

リエルは少し間をおいて、答えた。
「彼女、突然私の前から姿を消したんです」
「え!?」
ルキアとシャロンはリエルから発せられた言葉に驚くしかなかった。
「な、なんで…?」
「彼女、ご家族のことを非常に愛してましたから」
「何それ?ワケわかんないよ。
 家族を愛してたらどうして姿を消しちゃうの!?」
「ちょっと、ルキアさん!!」
リエルに食いつくルキアをシャロンが制止した。
いつになく厳しい、語気を荒げた口調で。
「あ、ご、ごめん…」
シャロンのその声に、ルキアは我に帰り、
リエルに謝った。
「いえ、いいんですよ。
 私も暗くなるような話をしちゃって、ごめんなさい」
先ほどのような笑顔を取り戻すリエル。
しかし、どことなく寂しげに見えるのはきっと気のせいではない。

「だから、お2人には、
 一緒にいる時間を大切にしてほしいなって思いまして」
「リエル…」
「リエルさん…」
2人は、リエルの言ったことに衝撃を受けていた。
そして、自分たちがどうあるべきかを考えていた。



「それじゃ、おじゃましましたー」
「はい、毎度どうも。
 またご利用くださいね」
ルキアとシャロンが去り、
1人購買部に残ったリエル。
制服のポケットからカードケースを取り出すと、
中にある写真を開いた。
その写真には、リエルともう1人、長い髪の少女が写っている。
しばらくその写真を眺めた後、
リエルは長い髪の少女にキスをした。
「……サツキ……」



購買部から教室に戻るルキアとシャロン。
購買部を出てしばらく2人は無言だったが、
その沈黙をシャロンが破った。
「ルキアさん」
「…何?」
沈黙の中、自分から何か話そうと考えていたルキアだったが、
シャロンのほうから呼びかけられたため、
少し驚いて、反応が遅くなってしまった。
「先ほどはごめんなさい。急に怒鳴ってしまって」
「ううん、いいよ。私が悪いんだし」
そしてまた少し沈黙が続き、その後またシャロンが口を開く。

「実は私、少し後悔しています」
「だからもう、いいってば」
「いえ、そうじゃなくて、
 購買部に行く前、ルキアさんの付き添いを遠慮したことを」
「え?」
予想していなかったことを話題に挙げられ、
ルキアは足を止める。
そしてシャロンもまた、足を止めた。

「リエルさん、言いましたよね。
 一緒にいる時間を大切にしてほしいって」
「うん」
「もしかしたらルキアさんも、
 そう思われて私に付き添われたのかもしれないのに、
 私ってば、それを…」
「え?あ、えっとー…」
自分でさえもわからない深層心理を読まれたかのようで戸惑うルキア。
「実を言うと、そこまでは考えてなかったなー」
ルキアは照れくさそうにはにかんだ。
「私は一緒にいる時間を大切に、とかじゃなくて、
 ただ単にシャロンのそばにいたかったからだよ。
 今思えば似たようなことかもしれないけどね」
少し照れ顔のルキアだったが、
話すにつれて、次第に爽やかな笑顔になりつつあった。
「ルキアさん…」
シャロンは胸が温かくなる気持ちだった。
少しでも自分のそばにいたいと思ってくれること、
それがとても嬉しかったから。
そしてまた自分も気付かされた。

  自分もまた、ルキアさんのそばに、少しでもいたいということを。



「ルキアさん」
「ん、何…って、ど、どうしたの!!?」
「こうしても、よろしいですか?」
シャロンはルキアの左腕を包み、
彼女の体に寄り添った。
突然のことにびっくりするルキアだったが、
滅多に無いシャロンからのアプローチに嬉しくなり、
「いいよ。
 でもいいの?この先は人がたくさんいるよ?
 『人前』になっちゃうけど」
「…今は、ルキアさんと、こうして…いたいんです…」
こんなに積極的なシャロンは珍しい。
少し驚きもあったが、
ルキアの表情は次第に優しくなっていく。



「…そっか、じゃあその代わり…」

  chu-

言い終わらないうちに、
ルキアはシャロンの唇にキスをした。

キスは短く軽いものだったが、
愛情が存分に込められたものであった。

「ル、ルキアさん…」
「えへへ、
 んじゃ、行こっか」
「…えぇ」



私たちの時間は限られている。
神様がこの世に生きることを許してくれた時間に。
だから、その限られた時間を、
少しでも長く、一緒にいたい。
少しでも長く、そばにいたい。

寄り添った2人は、
そのような思いを1つにしているのであった。



「ルキアさん」
「ん、何?」
「リエルさん、
 いつかそのお友達に再会できるといいですね」

「…そうだね」



(END)



 ↓後記なんだな




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2008年06月22日
あなたといっしょに

空が赤くなりはじめていた夕時。
マジックアカデミーの生徒たちは、
その日の全ての課程を終え、
自分の住処へと帰り始めていた。

赤髪のセミロングで快活さがとりえな少女ルキア、
金髪のロングヘアーで富豪の娘らしく
立ち居振る舞いに気品を感じさせるシャロン、
その2人もまた同じで、
帰路についているところである。

2人はとても仲がよく、
いつも一緒に帰っている。

ただ、今日いつもと違うところは、
ルキアがいつも以上に楽しそうにしているところだった。



「ルンルンルルルン♪」
「ルキアさん、なんだかすごくご機嫌そうですね。
 今日は何かいいことでも?」
ルキアが楽しそうにしていることは、
シャロンにとっても喜ばしいことのはず。
しかし、シャロンはそれが少々気に入らなかった。
それは自分の知らないところで彼女が何か楽しい思いをしていることが、
妬ましくもあったから。

「え?今日は別にフツーだったけどね。
 そういや、なんでこんなに気分がいいのかなー?」
ルキアは立ち止まり、あごに人差し指をあて
「う~ん」と考え出した。

「あ、そんなに無理して考えなくてもいいですわ。
 ごめんなさい、余計なこと聞いて」
予期せずルキアが真剣に考え込みだしたので、
シャロンは慌ててルキアを止めた。

(慌てふためくシャロンも、カワイイなあ…)

「あ、そっか」
ルキアは一人何かを悟ったようである。
「きっと、シャロンと一緒に帰ってるからかな?」
ルキアは幸せそうな笑顔でそう言った。
「え?いつも、一緒に帰ってますけど?」
ルキアの言うことに疑問を強めるシャロン。
それに対し、ルキアは答える。
「私にとっては今までと同じじゃないよ。だって…」
何かを言いかけたとたん、
突然ルキアは道の脇へと移りだした。

「ルキアさん?」
「シャロン、ちょっといいかな?」
と言ってシャロンを手招きするルキア。
「なんですの?」
シャロンはルキアの突然の行動と呼びかけに戸惑いながらも、
彼女のほうへと足を進めた。
そして、大木を挟んで道から反対方向に連れ込まれる。



「どうしたんです?この辺りになにか…
 ………!?」
シャロンの問いかけが終わらないうちに、
シャロンは口をふさがれた。
それも、ルキアの唇によって。
シャロンの頬はルキアの両手で添えられていた。


突然のことで頭がパニックになるシャロン。
ルキアのキスは決して強引なものではなかった。
しかし、予想外のことに驚き、動揺していた。
(こんなところ、誰かに見られたら)
気持ちとしては今はルキアと離れたいシャロンだったが、
動揺のあまり、それもままならなかったのであった。


やがて、ルキアは自分の唇をシャロンの唇からゆっくりと離した。
キスの時間は長くはなかったが、
シャロンの中ではその間いろんなものが渦巻いて、
実際よりも長く感じられていた。



「も、もう、なんですの、いきなり!
 わざわざ今こんなところに連れこまなくったって、
 帰ればいつだって…。
 だって、私たちは…」
シャロンは顔を赤くして怒ったような口調で言っていたが、
それ以上のことを言うのが恥ずかしくなり、
次第にトーンダウンしていく。


「ごめんね」
ルキアはそう言うと、
そっとシャロンを抱きしめた。

「私、シャロンと恋人同士になれたことが、
 嬉しくって、夢を見てるみたいで、実感なくて…」
先ほどとは打って変わって、
ルキアは言葉を何とか絞りだすように言った。
「だから、これが現実のことなんだって確認したくて。
 そして、シャロンと少しでもふれ合いたくて…」
「ルキア…さん……」
シャロンがルキアの顔を見ると、
ルキアは顔をすごく真っ赤にしていた。

(ルキアさん、お顔が真っ赤…)

シャロンは不思議な感情を覚えた。
「嬉しさ」に違いはないのだが、
その一言では済ませられないほどの大きな気持ち。
むしろ言葉では言い表せないほどの温かい気持ち。
彼女が自分のことをこんなにも真剣に、
本気で愛してくれているのだと感じたから。
だから、恥ずかしい思いをしてでも、
愛を自分に伝えたかったのだとわかったから。


「シャロン、ごめんね」
「もう…いいんですよ。
 突然のことでびっくりしただけですから」
「キライにならないでくれる?」
「そんなわけ、ないですわ」


  そんなわけ、ない。
  人付き合いが苦手で孤立気味だった自分を、
  この方は包み込んでくれたのだから。

  はじめてめぐり合えた大切な人。
  本当にいつもそばにいてほしいと思った人。

  告白してこられたときは動揺したけど、
  応えなければならないと思った。
  自分には、この方が必要なのだから。


「シャロン…愛してる」
優しい口調でシャロンへの愛を伝えるルキア。
「私も…ルキアさんのこと、愛してますわ」
ルキアの顔を正視して応えるシャロン。
2人は目を閉じ、再度唇を重ね合わせた。
さっきよりもずっとずっと温かいキス。
それは唇を通して伝わってくるお互いの愛という名の温もり。
2人は自分たちだけの世界にしばし浸っていた。



道に戻り、再度帰路につく2人。
「ルキアさん、その、やっぱりアカデミー内であんなことは、
 できれば控えていただきたいんですが…」
「えー、そんなー」
「だって、今回は大丈夫でしたけど、
 あんなところを他の人に見られたりでもしたら…」
「私は別にいいんだけどなー」
少し残念そうなルキア。
しかし、少しため息をした後、
「けど、シャロンがそう言うならわかったわ。
 シャロンにイヤな思いさせてまでしたいとも思わないし」
「イ、イヤってわけじゃ…」
「わかってるって。
 だからさ、その代わり…」
「ひゃっ」
ルキアは突然シャロンの手を握った。
「こうやって、手を繋ぐくらいはいいでしょー?」
「もう、仕方ありませんわね」
「やったー」
思わずシャロンに抱きつくルキア。
「ちょっ、手を繋ぐだけじゃないんですか!?」
「あ、そだっけ、ゴメーン」
悪びれる様子も無く舌を出すルキア。
やれやれと思いながらも、そんな彼女を憎めないシャロンだった。

「それじゃ、はい」
そう言ってルキアは左手を差しのべる。
少し照れくさかったけど、
それに応えるようにシャロンは右手で彼女の手を握る。
「行こっか」
「ええ」



   この人といっしょなら、どこにでも行ける。
   この人といっしょなら、どこにでも行きたい。



2人の想い、2人の願い。
それらは2人の繋がった手を介して、
通じ合っているようであった。



(END)



↓後記&拍手へのレスです



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チカ

Author:チカ
女の子と女の子が女の子どうしで女の子し合う話が大好きですvv
同級生百合や姉妹百合が私の嗜好。
けど、上級生×下級生もやっぱ好きvv

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