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百合とかGLとかガールズラブとか、いっぱいいっぱい書きたいですvv

 
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2009年02月22日
Cinderella Panic(後編)

「なんだか、夢を見てたみたい…」
光莉はお城でのことを思い出しておりました。
きれいなドレスを身にまとい、王子様とともに舞ったあのときのことを。
そんな光莉も、今では元の質素な生活にすっかり戻っていたのでした。

(でも、いいの。
 こんな平凡でみすぼらしい私にだって、
 ほんのわずかでも夢のような時間が与えられたのだから。
 もう、それだけで、私は…)



「光莉」
「や、夜々お姉さま…」
「あなた…先日の舞踏会に行ってたわよね」
「え、あ、それは…」
「私、あの時言ったわよね。
 留守番をしていなさいって」
「ごめんなさい、夜々お姉さま」
「やめて!
 光莉に『お姉さま』なんて言われたくない!!」
びくっ!

いつになく激しい剣幕で問い詰める夜々でしたが、
やがて、その表情は物悲しさを感じさせるものへと変わっていきました。



「私、見たわ。
 光莉が王子様とダンスをしていたところを。
 私、びっくりして思わず光莉を王子様から引き離そうと、
 そこに飛び入ろうかと思った」
「…え?」
「でも、邪魔はできなかった。
 だって、あの時の光莉と王子様、とても美しかったから。
 だから私、入り込めなかったの」
「お姉…さま…」
「だけど私、すごく怖くなった。
 このまま光莉はお城の中に入って行って戻ってこないんじゃないかって。
 私の前からいなくなるんじゃないかって」

夜々はそう言うと、
突然光莉を抱きしめたのでした。

「光莉…光莉はどこにも行かないよね?
 いなくなったりしないよね!?」
「わ、私は…」
「ないって…言って…」

夜々の声は、次第に弱々しい涙声へと変わっていました。



「私…光莉のことが……好きなの。
 世界で一番、光莉にことを愛してるの」



「夜々お姉さま…」
「今まで素直になれなくて、ごめんなさい。
 素直になれないあまり、光莉にいっぱいセクハラしてしまって、
 光莉のこと、傷つけちゃってたよね?」
「そんな…こと…」
「でも、これからは光莉のこと、大事にするから。
 だから…どこにも、行かないで」

声がだんだん弱まっていくのに反比例して、
夜々の光莉を抱く力は、次第に強くなってきました。
それはまるで、今までため込んでいた光莉への愛情を一気に解き放つかのように。
そして、その解き放たれた愛情を、光莉は全身で受け止めていました。
自分は、これほど夜々お姉さまに愛されていたのだと。
夜々の抱擁は少し苦しかったけど、
それ以上に自分が強く愛されているという幸せを、光莉は感じていたのでした。

「ごめんなさい。
 私、今まで夜々お姉さまの気持ちに気付けなかった。
 いつもそばにいるお姉さまにこんなにも愛されていたのに、
 それがわからなくて…」
「…ううん、いいの。
 私のほうこそ、光莉に苦しい思いをさせてしまってたんだから」



「私も…夜々お姉さまのことが…好き…」



そう言って、光莉も夜々を抱きしめたのでした。
これだけ夜々お姉さまに愛されているのだから、
自分も力いっぱい夜々お姉さまを愛しようと、
出しうる力を全て出し切って、強く、強く。



やがて2人は目を合わせると、まるで融合するかのように、
ゆっくりと口付けを交わしたのでした。



「光莉、一つだけお願いがあるの」
「何?」
「これから私たち、恋人同士として、対等に付き合っていきたいの。
 姉とか妹とかではなく。
 だから…これからは私のことを『お姉さま』って言わないでほしいの」
「でも…」
「要お姉さまや桃実お姉さまだって、お互いを名前で呼んでるでしょ?
 だから…」
「じゃあ…夜々……ちゃん…」
「『ちゃん』付け、か………。うん、それでいいわ」



光莉にとって夢のような時間は、
また新たな形で流れようとしておりました。
今度はほんのひと時ではなく、
決して終わることの無い時間を…。



こうして光莉は夜々と永遠に結ばれ、
また、要と桃実の2人の姉とも和解し、
いつまでも幸せに暮らしましたとさ。



めでたしめでたし。



(END)



↓後記ですにょろ♪

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「この髪飾りのつけていた美しい女性を探すのだ」
翌日、天音王子の命を受けた家来たちは、
街の中から髪飾りをつけていた美しい少女を探しておりました。
しかし、なかなか見つけ出すことはできませんでした。

「見つかりませんね」
「そもそも、無理のある命令だよね。
 私たちがその女の人を見ていたわけじゃないし。
 それに…私に言わせれば、こんな素敵な髪飾りが似合うのは…」
「どうしたんですか、蕾ちゃん?」
「あ!べ、別に、この髪飾りは千代ちゃんが似合うんじゃないかなんて、
 考えてたわけじゃないんだからね!勘違いしないでよね!」
「え?あ、あのぅ」
「こ、こんな髪飾りじゃなくったって、
 千代ちゃんなら…かわいいし、何だって似合うって思っただけなんだから!」
「蕾…ちゃん?」
「あ…いや…その……」
「そんなことは…」
「あるわよ!あるの!
 私がそう言うんだからそうなの!」
「ありがとう…ございます。
 蕾ちゃんにそう言われると、とても嬉しいです」
「そ、そう?(あぁ、嬉しそうな千代ちゃん、かわいすぎる)」
「でも、蕾ちゃんのほうが、もっともっとかわいいですよ」
「な、何を言って…。
 ささ、くだらないこと言ってないで、仕事しましょ、仕事」



日も暮れかけ、
蕾ちゃんと千代ちゃんは正直あきらめかけていました。
そのとき…

「あら、その髪飾り、私の…」
「もしかして、あなた様のですか?」
「ええ、そうだけど」
「すみません、すぐにお城に来ていただけますか!?」
「え、何、何なの!?」
自分が髪飾りの持ち主だと言ったその女性は、
蕾ちゃんと千代ちゃんにお城までひっぱられていきました。

(ごめんなさい、王子様の命令なんです。ほんの少しで終わると思いますので、多分)
(ささ、こんな仕事さっさと終わらせて、千代ちゃんとデートよ)
(あの髪飾り、光莉ちゃんに貸した衣装についてたものなんだけど…)



「君は…」
「あなたは…」

天音王子が見たのは、もちろんあの時の少女のはずがありません。
しかし、天音王子に落胆の気持ちはなく、
どことなく、懐かしいような感情を覚えておりました。

「君とは…遠い昔……会ったような気がする」
「私も、ですわ」
そう、天音王子と魔法使いのお姉さんの千華留は、数年前に会っていたのです。



それは2人とも幼かった頃の話。
千華留はお城を探検したいと思い、
お城に忍び込んだことがありました。
その際偶然出会ってしまったのが、
やはり幼かった頃の天音王子だったのです。

2人はすっかり親しくなり、
出会った次の日も2人だけで仲良くふざけあっておりました。
そうしているうちに、2人の心には何か特別な気持ちが芽生えつつありました。

しかし、かたやお城の王子さま、かたやお城に入ることの許されない平民の娘、
2人の時間は長くは続かなかったのです。

そのさらに次の日、千華留はまた天音王子に会うため、
お城に忍び込もうとしましたが、
そこに天音王子はいませんでした。
代わりにいたのは、天音王子の家庭教師。
彼女は天音王子に英才教育を施しておりましたが、
この頃の王子の様子がおかしいことに気付き、調べていたところ、
王子が千華留と密会していることに気付いてしまったのです。
そして、千華留のことを王子の心を乱す悪い虫だとみなし、
今後一切お城に入ることの無いよう、今後一切王子と会うことの無いよう、
たいへん厳しい警告を千華留に突きつけたのです

こうして千華留と王子の関係は引き裂かれ、
いつも明るく元気だった千華留も、
しばらく泣き崩れる日々を送っていたのでした。
天音王子もまた、もう今後好きなあの子に会えないという現実に、
しばらく涙を流す日々が続いたのでした。

しかし、時が流れていくにつれ、
2人ともそのことについてあまり意識をしなくなり、
天音王子は次期国王として学問、武術、馬術に明け暮れ、
千華留は街の子供たちと遊ぶかたわら、服飾魔法のお勉強に精進するのでありました。



それはもう何年も前の話のことで、
2人とももうはっきりと覚えてはいませんでしたが、
2人は確かに出会っていたのです。
2人が「懐かしい」という気持ちを共有していること、
それがその証拠なのです。

「君、この城に、入ってくれないか?
 よく思い出せないんだけど、
 これから少しでも長い時間君といれば、
 以前君と出会ったことを、きっと思い出せそうな気がする」
「王子様…」
その言葉に千華留は、少し間をおいて返しました。
「ごめんなさい。私、お城に仕えるなんて性分じゃないから。
 街で可愛い子たちと、楽しく暮らしていたいから」
「そう…か…」
「でも…
 誰にも邪魔されない時間、誰にも邪魔されない空間があるのなら、
 こっそりあなたに会いに来ても、いいかしら?」
そのときの千華留の笑顔は、
空に輝く満月にも負けないくらい、明るいものでした。
そして、満月の光に照らされた千華留の笑顔は、
まさに満月そのものといった感じでありました。 
その様子に少し緊張気味だった天音王子の顔もほころび、
やさしい表情を取り戻したのでした。
「うん、いつでも待ってるからね」



「今私たち、
 植え込みの陰に隠れて王子様とあの女性の方のやりとりをこっそりと見ていたけど、
 何か不思議な感じだったね」
「蕾ちゃん、何で説明的なんですか?」
「うるさいわね千代ちゃん、そう言わないと状況がわかりづらいでしょ?
 それはともかく、あのお二人、ちょっといい雰囲気じゃなかった?」
「そうですね。
 でも、ずいぶん昔に会われたっきりで、ずっと離れ離れだったみたいですけど」
「そうだよね…」

そして蕾ちゃんは、
自分と千代ちゃんのことを、あの2人に置きかえて考えてみたのでした。

もし自分と千代ちゃんが離れ離れにならざるを得なくなったとしたら?
そのとき自分はどんなに哀しい思いをするんだろう?
千代ちゃんは哀しんでくれるのかな?
自分は次第に千代ちゃんのことを忘れてしまうのかな?
自分が忘れなかったとしても、千代ちゃんは忘れてしまうのかな?

わからない、わからないけど…。
これだけはわかるよ。

そんなのはイヤ!
千代ちゃんと離れたくなんかない!
私と千代ちゃんは、ずっと一緒にいるんだから!

「千代ちゃん!」
「ど、どうしたんですか、蕾ちゃん?」
「私たちは、ずっといっしょなんだからね。
 絶対に、絶対に離さないんだから!」
蕾ちゃんが急に抱きついてきたので、千代ちゃんはびっくりです。
けどそれは、千代ちゃんも全く同じ気持ちなのでした。
「大丈夫です。
 私はずっと、ずっと、ずーっと、蕾ちゃんといっしょです」
「本当?」
「本当ですよ」
「じゃあ…」
そう言うと蕾ちゃんは、千代ちゃんのくちびるにキスをしたのでした。
「約束だからね」
顔を真っ赤にした蕾ちゃんがそう言うと、
同じく顔を真っ赤にしていた千代ちゃんも、
「はい、約束です」
と、返したのでした。



「あのー」
「はい?…って、えぇ!?王子様に、街で出会ったお姉さま!?
 何でここに!!?」
「いや、先ほどから茂みのほうから声が聞こえてたからさ…」
「お楽しみのところ、お邪魔しちゃったみたい…ね?」
「えっと、その…あの………
 千代ちゃん、行くよ!」
「え?あ、ちょっと、待ってくださーい!
 蕾ちゃん足速いです~」
「あらあら」



満月の下、お城の中の夜
昨日の舞踏会のような賑やかさ、華やかさはすっかりなくなってしまっておりました。
しかし、絆という名の花、恋という名の花は、
静かなお城の中でひっそりと、
それぞれの形で咲いているのでありました。



(つづく)



↓後記と次回予告とレスへのお返しです~(11日追記)


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むかしむかし、あるところに光莉という、
みすぼらしいながらもそれはそれはとても可愛らしい娘がおりました。
光莉には義理の母と3人の姉がいましたが、
義母からは、
事あるごとにお御堂の階段掃除を押し付けられ、
長姉の要からは、
地球温暖化がどうたらというワケのわからないウンチクを日々聞かされ、
次姉の桃実からは、
姉の要のそばにつきっきりだったため全く相手にされず、
三姉の夜々からは、
突然抱きつかれたり変なところを触られたりと、
とにかく散々ないじめを受けておりました。



そんなある日のこと、
王子様がお城で武闘会…
じゃなくて舞踏会を行なうという話が出てきたのです。
義母、要、桃実、夜々の4人は、
その舞踏会に出席することになりました。
光莉はそれがうらやましくてなりません。
「お姉さま、私も舞踏会に出たいのです」
思い切って自分の気持ちを打ち明けた光莉でしたが、
「ダメよ、あなたは家にいなさい。いいわね」
と、三姉の夜々に一蹴されてしまいました。

「私も…舞踏会に出たい。
 一目でいいから、王子様を間近で見てみたい…」
義母と3人の姉たちを見送り、家の前で独りぼっちになった光莉は、
どうしても行きたいという気持ちを捨て切れません。
すると…



「どうしたの、元気ないじゃない。
 何か悩み事でもあるのかしら?」
そこに突然、
魔法使いのお姉さまが現れました。
「ああ、魔法使いのおばあ…お姉さま。
 実は…」
「なるほど、お城で開催される舞踏会に出たい、
 そういうことね?」
「あの…私まだ何も言ってませんけど」
「いいのいいの、話の流れから何となく察しはつくから」
「では、私の願い…叶えていただけるのでしょうか?」
「大丈夫!まっかせなさーい!
 絆奈ちゃん、檸檬ちゃん、籠女ちゃーん!」
「はーい!」
「お呼びでしょうか?」
「パーシバルも…いっしょなの……」
「みんな揃ったわねー。
 さあ、魔法使い部、活動開始よ!!」

「え?魔法ってどのような…
 って、えぇ!どうして服を脱がすんですか~!?」
「だってそんな格好じゃ、
 お城にいけないでしょ?
 だから、私の用意したとっておきの服を着せてあげるわ」
「そういうことですから、
 しばらく辛抱してくださいね」
少しの遠慮もすることなく楽しげに光莉を脱がせていくのは絆奈ちゃん。
「うわー、光莉先ぱ…光莉さんって、
 お肌白くてつやつやで美しいです~」
露わになった光莉の肌に見とれるのは檸檬ちゃん。
「パーシバルも…うっとりなの……」
お友達を抱きながら、自分もうっとりしているのは籠女ちゃん。
「あ、やめてってば3人とも!
 や、くすぐったい~!
 ちょ、変なとこ触らないでーー!!
 イヤーーーーーーーーーーー!!!!」
「あらあら、文章でしかお伝えできないのが残念ね」
そして、事の顛末を微笑ましく見守っているのは魔法使いのお姉さんでした。
「っていうかこれ、魔法じゃないです~~~~!!!」



「さあ光莉ちゃん、お城に着いたわよー!
 って、どうしたの光莉ちゃん、そんなにやつれちゃって」
「何だか、素敵な衣装をいただいたと同時に、
 大切な何かを失ったような気がしまして…」
「あー、えーっと、まあ、
 人間何かを得るためには、それ相応の対価が求められるということよね」
「…くすん」
「ほら、早く行かなきゃ。
 ちなみに魔法は18時で解ける設定になってまーす」
「えぇ!どうしてそんなに早く解けるんですか!?」
「それは、いちご舎の門限が18時だからよ。
 過ぎちゃうと、こわーいことになっちゃうんだから。
 ちなみに今は17時だから、
 急いだ方がいいんじゃないの?」
「え?あ、い、行ってきまーす!
 …って、舞踏会ってふつう夜にやるものじゃないんですかー!?
 いちご舎関係ないしー!!」 



「おぉ、あの女性は!なんと美しい!
 まるで天使のようだ!」
舞踏会の主催者である天音王子は舞踏会のなか、
ひときわ輝く光を見つけました。
そして思わず、その光のほうへと駆け寄っていったのです。
「そこの君、ぜひ私と舞っていただけないだろうか」
天音王子が声をかけた相手は光莉でした。
そう、光莉は先ほどまでやつれ果てていたのが嘘のように、
大変美しい、きらびやかな舞をしておりました。
予想もしない天音王子からの言葉に最初は戸惑う光莉でしたが、
やがて落ち着きを取り戻すと、
「えぇ、喜んでお受けいたします」
と、誘いを受け入れたのでした。

天音王子と光莉は手を取り合うと、
そのまま舞い始めました。
それはとても優雅で美しく、
周りの人達はその美しさに圧倒され、
踊るのも忘れてすっかり見入ってしまうほどでした。
光莉も天音王子とのひと時にすっかり酔いしれ、
夢のような時間を送っておりましたが…。

ゴーン、ゴーン…

それは18時を告げる鐘の音。
「あぁ、早く帰らないと魔法が解けちゃう!
 それに、お義母さまにお御堂掃除させられちゃうわ!
 ごめんなさい、王子さま!」
そう言って急いでお城から駆け出そうとする光莉を、
天音王子は追っていきました。
「待って!お願い!!」
しかし鐘が鳴り終わった頃にはすでに光莉の姿はありませんでした。
しばらく呆気にとられる天音王子でしたが、
そばに何かが落ちているのに気がつきました。
それは、光莉が先ほどまでつけていた髪飾りだったのです。



(つづく)



↓後記と次回予告!


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チカ

Author:チカ
女の子と女の子が女の子どうしで女の子し合う話が大好きですvv
同級生百合や姉妹百合が私の嗜好。
けど、上級生×下級生もやっぱ好きvv

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